木星 |
太陽系第5惑星である木星は、直径が地球の11倍もある太陽系最大の惑星です。 光度も−2等級のすばらしい明るさで、見かけの大きさもたっぷりあるので小口径の望遠鏡でも十分楽しむことができます。 望遠鏡で観測するとその姿がまん丸でなく上下につぶれた楕円をしていることがわかります。 これは自転周期が赤道付近で9時間50分と早いためで、あれだけの巨体でそれほどのスピードだから赤道部分が一目でわかるほど膨らんでいるのも納得できます。 木星の表面は、濃い大気の流れによる赤道に平行した複雑な形の縞模様と、赤い楕円模様の“大赤斑”と呼ばれる渦巻きです。 木星はその大部分が水素でできており、成分や密度は太陽と似ています。 太陽系ができるときに一方の太陽はたくさんのガスが集まって核融合反応をはじめ恒星として輝きだすことができましたが、もう一方の木星はそれほどのガスが集まらず、核融合反応を起こすまでに至らなかったのです。 木星の質量があと百倍程度大きければ、木星も恒星として輝くようになったはずです。 木星には16個の衛星と薄いながらも輪があることがわかっています。 16個の衛星のうちずばぬけて大きい4つの衛星は小口径の望遠鏡でも横一列に並んでいる姿を見ることができます。 この4大衛星は“ガリレオ衛星”と呼ばれ、あのガリレオが手製の望遠鏡を向けて発見したことから、こう呼ばれています。 |