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かみのけ座
20時南中  5月28日
南中高度   78度
面積      387度
肉眼星数   38個
設定者    ティコ・ブラーエ
うしかい座としし座のあいだを、晴れた夜に目をこらしてみると、小さい星がいくつか妙に集まっているのが目にとまります。
これがかみのけ座で、コマ・ベレニケス(ベレニケーの髪)というのが、もともとの名前です。

エジプト王エウルゲテスの妃ベレニケーは、外国まで聞こえるほど美しい琥珀色の髪をしていました。
国王がアッシリアに遠征におもむくとき、ベレニケーは王の無事を祈って、もし勝利をさずけてくださるならば、命にもかえがたいこの髪をさしあげましょう。と、女神アフロディテ(ヴィーナス)に誓いました。
やがて戦地から届いたエジプト軍勝利のしらせに、ベレニケーは美しい髪を切って、女神の祭壇に捧げたのでした。
ゼウスはその髪の美しさをめでて、空に上げて、ながく星々のあいだに飾ることにしたのです。

かみのけ座のあたりは、銀河(天の川)からもっとも遠く離れたところで、私たちの銀河系の北極の方向にあたります。
そのため銀河系の外の宇宙を見ることができる窓になって、数億、数十億光年もかなたの宇宙を見ることができます。
もちろん宇宙の彼方は、肉眼では見えませんが、大望遠鏡の助けを借りると、数え切れないほどの別の銀河が見られます。
かみのけ座からおとめ座にかけて「銀河の巣」と呼ばれているのはそのためです。